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石田智郁氏によるオリジナル短編SM小説。
女王様の女王様たる思考、M男の心のゆらめきをより深く感じ取ってください。

クインズ初作品「美脚に服従」と「白い脚線美」は動画連動企画です。

更新履歴
2017.3.18 File005公開(会員様限定)


【我が身に降り注ぐ寵愛】
2016.8.6掲載

SMクラブというものを利用して、もう10数年経つ。 なんでSMなのか、自分でもよくわからない。

とりあえず、綺麗な女性が、ちょっと性的な事をしてくれたらそれでいい。

普通のデリバリー風俗を頼んでいた時期もあるが、写真通りの女性が来ない。

何故かSMの女王様というのは、写真通りの人が来る。きっかけはそれだけだったような気がする。


久しぶりに新人荒らしでもしてみるか、という気分で 美人が沢山居るので定評があるSMクラブに電話してみた。

「ハイ、クラブナチュラルで御座います。 山田様、お電話有難う御座います。」

無機質な男性の受付は、登録してある携帯番号から、自分の偽名を言ってきた。
我ながらつまらない偽名にしてしまったものだ。

けれど、忘れなくてよくある名前が一番いい。

「あー、今、新人の写真をHPで見たんだけどね…いるかな?」

ホテルでノートパソコンを開きながら、画面をコンコンと指差した。

そこには二人の新人が載っていた。

SMクラブの女王様と呼ばれる人種にも、新人割引なんていうものがある。
仮にも「女王様」なのに、割引というのがなんとも商売臭くて鼻白む所がある。

「そうですね、御二方ともいらっしゃいます。」

茶髪で髪の長い、今時の飲み屋の御嬢さん風のセリカという娘と、 黒髪を肩に届かない長さで切り揃えた、イヅミという娘だった。

茶髪の子は、優しく微笑んで、鞭を持たされているが、女王っぽくはない。

一方、新人にも関わらず、つまらなさそうな憮然とした表情で腰に手を当てている黒髪の子は、経験者なのかもしれない。

「コレ、二人共ズブの素人なの?」

多少無遠慮に聞いてみたが、受付の無機質でありながら、丁寧な対応は変わらない。

「ええ、どちらもまだ教育中という感じですね。 ただ、山田様のカウンセリングシートを拝見いたしますと、 あまりハードなイメージのない、セリカ女王がよろしいかと…。」

ここの店は、カウンセリングシートというのがある。

しかしながら、受付の男性にまで自分がどんな性癖かを知られていて、語られるのはイマイチ好きではない。

「大した事の出来ないオヤジ」とでも書いてあるのだろうか。 少しムッとした気持ちになる。

「いや、イヅミさんを頼みますよ。60分ね。」

敢えて見た目のきつそうな方を、一番短い時間で頼んだ。

いつも60分あれば充分に事足りる。

自分が拘っているのは、小便をかけられる事位だ。SMをやっている気分になるし、洗えばどうって事もない。

あとは、綺麗な御嬢さんが細い指を使って快感の頂点に連れて行ってくれる。
それ以上踏み込んだら、抜け出せなくなりそうで怖くもあるからこの程度がいい。

「かしこまりました。御支度整い次第、向って頂きます。」

そこから事務的なやり取りをして、電話を切った。 「女王様」というプライドの高い風俗嬢に見合うようにいつも綺麗なホテルをチョイスしている。自分自身、裏寂れた感じのホテルが嫌いだからというものある。

この、待ち時間の高揚感がたまらなく好きだ。

写真より、マイナスなのか、プラスなのか、そのまんまな感じの娘が来るのか。

ドアを開けた瞬間の声がどんなものなのか。想像している時間が一番楽しいかもしれない。

先にシャワーを浴びておいた。

そうしないと、プレイ時間の60分の中にシャワータイムが含まれる。時間も金も惜しい。

いつも先にシャワーを浴びて、タオルを腰に巻き、女王様が来るまでの一時を煙草をふかしてTVを眺めて過ごす。

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